• PROOF OF GUILD 竹内稔
  • itoatsuko 伊藤敦子
  • januka 中村穣
  • MMAA 前田真理子

TATALITE PROJECT OKUIZUMO
4人のジュエリークリエイターによる
《 Case of jewelry 》

鉄滓からジュエリーへ

たたら製鉄の過程で流れ落ちた溶岩状の鉄滓=TATALITEは、冷え固まると石のように黒い塊となります。

そのサイズはさまざまで、見た目にも成分的にも個体差がありますが、基本的には炉壁の粘土が、砂鉄や砂と化合した、気泡を多く含むガラス質。密度が不均一で、決して扱いやすい素材とは言えません。しかし、それがユニークな表情を生み出していると捉えることもできる未知の素材です。

今回、4人のジュエリークリエイターの協力を得て、TATALITEとしての可能性を探り、魅力を見出すプロジェクトをスタートしました。プロジェクトの様子や、研究試作の途中経過は、公式Facebookページで随時公開していますので、そちらもぜひご覧ください。

クリエイター紹介Jewelry creators

itoatsuko
伊藤敦子

私のつくるものは生きているものの美しさ、動き、空気をそのまま身につけるものにするように、手を添えるような作業から生まれています。炎の描く無作為のライン、溶かした金属がおさまりをつけるところ、動く手が自ずと作るかたちなど。作業から生まれるそれぞれの佇まいを使い手の方に委ね、また新たな空気をつくる循環の一部であればと思っています。
たたら操業は「金屋子神の出産」になぞらえた神事とも言われるそうです。鉄滓が噴出してくる光景や、実物を手にしたとき身体が覚えた感覚が、手にとっていただく方々に伝わるようなものが生まれていたらと思います。

http://www.itoatsuko.com/

itoatsuko

PROOF OF GUILD
竹内稔

2002年にジュエリーとフラワーのオーダーメイドショップとしてスタートし”PROOF OF GUILD”。普段から、異分野の作り手とともに様々なプロダクトを手がけていますが、今回使ったTATALITEは、古来より伝わるたたら製鉄の長い歴史の中で「人」と「人」の行為が積み重なって、そのものが結晶化したと考えると、自然界にある鉱物とはまた違う価値を感じました。溶岩状のTATALITEを削り出すときも、研磨する「人」がそのかけらに見合った形を削り出す事で、予想していない形が生まれます。このジュエリーが、人から人へたたらのように未来へ繋がっていったら嬉しい限りです。

http://www.proof-of-guild.com/

PROOF OF GUILD

januka
中村穣

2012年より"januka"をスタート。ニューヨーク、オランダで学んだプロダクトデザインをベースに、ジュエリーに対する素材や技法への先入観にとらわれない『お手本から少しずれた』をコンセプトに創作しています。
今回は、普段ジュエリーに使われることのないTATALITEという新しい素材を「同削り」という伝統的技法を使ってデザインしました。金属と一体化させ、薄さ2mmまで削り出したTATALITE。自然物であるクリスタル水晶と組み合わせ、両錘の形に削り出したTATALITE。同削りによって実現した形状が、ジュエリーとしてそれぞれの魅力を引き出し、個性を際立たせるよう制作しています。

http://www.januka.jp/

januka

MMAA
前田真理子

MMAAは、作家である前田真理子がマテリアル(素材)へのリサーチを通して自然界と人の営みについて観察し、コンセプト設計、デザイン、実験を繰り返しながら制作するジュエリーブランドです。
今回はTATALITEという、古くから受け継がれるたたら操業の中で、ひっそりと人の目に止まらずにいた素材に触れさせていただく貴重な機会でした。制作は素材の特性や持ち味、歴史を読み解くところから始まり、何度も実験を繰り返す中で、弱点と思われたとても脆い性質を、強みとして生かし、TATALITEのかけらの美しさと歴史的時間の記憶をアクリルの中に閉じ込めてジュエリーに仕立てました。

http://maedamariko.tumblr.com/

MMAA